資金管理の考え方
2021年2月23日 18:44公開 / 2021年3月1日 21:59更新
この記事では、資金管理の考え方について解説します。
FXでは、優位性あるトレードを複利を利用し、長期運用する事で成功する可能性を高くする事ができます。
資金管理は、長期運用する為に必要な条件になります。
資金管理の目的
資金管理の目的は、撤退しないことです。
資金管理は、撤退しない為に、リスクを制限する事です。
資金管理の為に考える事は、以下の3つです。
・撤退基準(自分の許容リスク)の把握
・システムのリスクを把握
・システムのリスクを、撤退基準以下で運用する
撤退基準(自分の許容リスク)の把握
長期運用する為には、撤退しない事が条件になります。
人は、どうなれば、トレードから撤退してしまうのでしょうか?
そして、自分はどうなれば、トレードから撤退してしまうのでしょうか?
それを見つける作業が、資金管理の前半になります。
撤退する条件(書籍からの分析)
人は、大きなドローダウンを経験すると撤退するようです。
人は、どれくらいのドローダウンまで耐えられるのでしょうか?
いくつかの書籍を参考に、撤退条件(許容できるドローダウン)を見積もってみましょう
以下、書籍をまとめると、
・許容できる最大ドローダウンは30~40%
・許容できる最長ドローダウンは約18カ月
自分の許容リスク
書籍に記載されているリスクは、あくまで他人の許容リスクです。
最終的には自分の許容リスクを把握する必要があります。
許容リスクは、個人の性格や状況によります。
許容リスクの目安は、日々のトレード結果を気にせず熟睡できるかどうかだと思います。
日々のトレードが気になるようでは、長期運用はできません。
リターンとリスクはトレードオフです。
大きなリターンを得るためには、大きなリスクをとる必要があります。
しかし、期間を長くすれば、比較的小さなリスクで大きなリターンを狙う事もできます。
自分が長期運用できるリスクを見極めて、小さいリスクを長い時間をかけてリターンを膨らませるのが理想だと思います。
大切なのは、長期運用可能な自分の許容リスクを把握する事です。
システムのリスクを把握する
自分の許容リスクを把握したら、次はシステムのリスクを把握します。
リスクとは、最大ドローダウンの事です。
最大ドローダウンは、検証時に計算しているので、改めて計算する必要はないと考える人もいるかも知れません。
しかし、このリスク(ドローダウン)の見積もり方も、トレーダによって異なります。
リスクの見積もり方(書籍からの分析)
いくつかの書籍に記載されているリスクの見積もり方を以下に記載します。
以下、書籍をまとめると、
最悪のケースを、2~3σの最大ドローダウンというトレーダもいれば、4~5σというトレーダもいる。
・モンテカルロシミュレーションで最大ドローダウンを評価する方法もある。
(ページの都合上、根拠となる書籍の内容は割愛。資金管理の考え方に記載しています)
私のリスクの見積もり方
書籍によって、最大ドローダウンの標準偏差の倍率が様々です。
大きな理由は、カーブフィットです。
カーブフィットが含まれていると、バックテストが信用できないので、倍率でカバーしようとします。
また、カーブフィットの具合で、その倍率の具合も変化します。
対策は、『カーブフィットを除去すること』です。
そして、もう一つ、問題があります。
カーブフィットを除いても、時系列の偶然の可能性が残ります。
(バックテストでは、負、勝、負、勝の順番だったが、仮に勝、負、負、勝の順番だとドローダウンは大きくなる)
モンテカルロシミュレーション等で、時系列の影響を考慮する事が可能です。
そこで、上記を考慮して、リスク評価法を開発しました。
詳細は、Lightシリーズのリスク評価を参照下さい。
まとめ
資金管理の考え方について、紹介しました。
・撤退基準(自分の許容リスク)
・システムのリスク
あとは、システムのリスクを撤退基準以下になるように調整すれば完了です。
システムリスク < 撤退基準
2021年2月23日 18:44公開/ 2021年3月1日 21:59更新